第266/365回:「上司から部下へのアクティブリスニング」-8

児玉伸也のブログ

「共感による傾聴」を更に具体的に実践するためのテキストとして、赤羽雄二さんの「自己満足では無い“徹底的に聞く技術”」を取り上げ、「アクティブリスニング」を学んで行きます!

アクティブリスニングとは?

「共感による傾聴」をさらに深堀して、実践する“4つのプロセス”です!

4つのステップを経ることで“すべての悩みを解決する”と言う「自己満足では無い“徹底的に聞く技術”」の著者:赤羽雄二さんが考案された“人間関係改善⇒問題解決のためのコミュニケーションスタイル”です。

4つのステップとは?

ステップ①~相手の話しを真剣に本気で聴くことで、信頼残高の預け入れが貯まりま
す。

ステップ②~必要に応じて相手を“委縮させないように”質問させていただくことで、お
互いの理解が深まります。

ステップ③~真剣に聴いた結果、“問題の本質”が見えてきます。

ステップ④~アクティブリスニングを極めることで、“自然に解決策”が見えてきます。

注-1:書籍では「聴く」⇒「聞く」と表記されているので「聞く」と表記させていた
きます。
 -2:ブログ誌面の都合上、書籍のポイントのみを引用させていただいたり、言い回し
   をアレンジさせていただきます。

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今回はアクティブリスニングのケース~上司から部下へのアクティブリスニングです。

著者である赤羽さんの長年の国内外にわたる企業の経営改革支援の中で、多くの「上司や部下」「上司の上司や部下の部下」と言った方にお会いして、話を聞いて行った結果浮かび上がって来た傾向があるそうです。

それは「上司には結果を出すことに一生懸命なあまり、どうしても部下を追い立ててしまう傾向にある」と言うことです。

そして、「部下の話をあまり聞かない上司は大変に多いですし、(私は)聞いていると言う上司も横で見ていると6~7割は自分で話しているようです」とも。

結果、委縮している部下は“意見を言うふりをして”上司の意見をうまく繁栄しているだけ、ほとんどの場合は、上司を信頼していないか、少なくとも警戒しており、上司とのコミュニケーションを避けようとします。

避けられない場合は上司の機嫌を損ねないような内容のもののみ、注意して話します。

すると上司の方は(意見を言ってもらえたと勘違いして)好きなだけ話し、一方的に演説をして、耳障りのいい報告だけを聞く「裸の王様」になって行きます。

上司に相談に行ったら、自分の話しばかりされて、挙句は仕事とは関係の無いゴルフの話しとか、家族の話しとか・・・聞きに行ったのにいつの間にか上司の演説(自慢話)の聞き役になっている!と言う経験はありませんか?

極めつけは「俺の時代はな~」と昔の自慢話が始まる💦(児玉所感)

こういう状況でこそアクティブリスニングは絶大な効果を発揮します!即座に部下に響きます。大変喜んでくれます。

部下は最初は戸惑います。(何か裏があるのでは?と)上司の顔色をじっと観察します。上司からアクティブリスニングなどしてもらった経験が無いのですから。

最初はおっかなびっくりですが、上司が数日継続し、一貫してアクティブリスニングの姿勢を見せ続けると、部下は安心して明るくなります。意見も言ってくれるようになります。驚くほど直ぐに慣れてしまいます。

委縮したり、殻に閉じこもっていたりした状況から抜け出て、生き返ってくれるのです。

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上司から部下へのアクティブリスニングのポイント・・・

①部下の話をともかく聞く。安心して話し出すまで気長に待つ。

②部下の話は最初は1時間、それ以降、隔週で20~30程度聞く。

③部下への仕事の指示は、”タスクシート”などに書いて伝える。

部下の質問には即座に答える(但し、威圧的にならないように!!)。それ以外はひたすら聞くだけ。

⑤アクティブリスニングを始めたら、三日坊主にならずにやり抜く。

⑥アクティブリスニングをしているかどうか、同僚にチェックしてもらう。録音し、自分と部下の話している時間を測る。

この結果、部下はどう変わり成長して行くのか?は次回に。

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