第291/365回:「Win-win or No deal パラダイム」

児玉伸也のブログ

「7つの習慣」は人が人らしく、自分らしい人生を生きるための、そして個人にも組織にも人間関係に置いても、長期的・継続的な効果(豊かで実りある人生)が得られる「原理原則」が描かれた書籍です。

原則とは・・・①万国共通で不変なもの
       ②質の高い結果を生みだすもの
       ③私たちの内面の外側にあるもの
       ④私たちが理解しなくても、受け入れなくても、必ず作用するもの
       ⑤自明的であり、理解すれば私たちに大きな力を与えてくれるもの

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「win-win or no dealパラダイム」について・・・

・win-win or no dealパラダイム・・・取引しない(関係を断つ)

お互いに合意できる解決策も見つからず、win-winも考えられないような場合、お互いのために取引をしないあるいは関係性を断ったほうが良いと思われたときに、選択できるパラダイム。

これ、私も「7つの習慣」で初めて知りましたが・・・実は超便利なパラダイムです(笑)

「No dealを選択肢の一つとして持っていれば、余裕を持つことができる。相手を操ったり、こちらの思惑どおりに話を進めたりする必要はないのだし、何がなんでも目的を達しなければならないと必死にならずともすむ。心を開いて話せるし、感情の裏に潜む根本的な問題をわかろうとする余裕も生まれる」完訳版 p302
「本当のwin-winに達しないのであれば、ほとんどの場合はNo deal、“今回は取引しない”としたほうが得策である」完訳版 p303

お互いに相手の立場を理解しようとつとめ、“選 択”でも“妥 協”でもない「第3の案」を信じて話し合ったにもかかわらず、ベストな合意や解決策が見つからなかった場合、「今回は取引しない方がお互いのため」が最善策だという“合 意”に至ったら使えるパラダイムです。

すなわち、「合意しないことに合意する」こと。

企業の取引においてももちろん使えるのですが、人間関係においても相手が常にマウントを取りにくるようなwin-loseしか持てない人間であったり、一緒にいることで本人たちはもちろん、周囲にも良い影響を与えないような関係性(パワハラ上司との付き合いであったり、子どもたちの前で喧嘩しかしないような夫婦関係など)しか築けない間柄であれば、付き合いを断つ=No dealにした方が、自分自身の身を守るためにも、周囲に悪影響を与えないためにも大事な場合があります。

ちなみに書籍では夫婦関係においては、No dealは使えないと書いてありますが、お互いに相手を理解しようとしない・できない顔を見ればケンカばかりするような間柄であれば、子どもたちのためにもNo dealの選択をした方が良いと思います!

*私たち夫妻はNo dealにはなっておりません(笑)

ただし、子どもたちには責任はないので、親としての責任は果たさなければなりません。

子どもたちに対しては、子どもからNo dealを突きつけられない限り、親からNo dealは選択できません。

No dealという選択肢があるんだ!とわかるだけでも気持ちに余裕が持てます(だからといって、常にNo dealありきはNGですが)。

「たとえば自分の子どもや妻・夫との関係にNo dealを選び、なかったことにするわけにはいかない。必要ならば妥協を選んだほうがよいこともある。この場合の妥協は、低いレベルでのwin-winになる。しかしたいていの場合は、win-win or no dealの姿勢で交渉を進めることができる。そうすれば、お互いに腹の探り合いをせずに、自由に最善の案を探すことができるのである」完訳版 p305