0秒思考と7つの習慣

児玉伸也社会保険労務士事務所 児玉伸也のブログ

「7つの習慣」は読んだだけでは効果がありません!実践してこそ初めて”効果”と”効果性”が得られます。御前崎市在住のガーデニング社労士、児玉伸也の「日本で2番目に判りやすい、7つの習慣実践講座」にようこそ。

今回は元マッキンゼー、現ブレイクスルーパートナーズの代表であられる赤羽雄二さんの著書「0秒思考」を紹介させていただきます。

何故、「7つの習慣」に「0秒思考」?と思われるかもしれませんが、この「0秒思考」メモ書きと「7つの習慣」との相性がばっちり!!と言うか、「7つの習慣」を実践するにあたり、気になるテーマをお題にして、このメモ書きを行うと肚落ちして、理解も進む上に実践力が身につきます!正に”シナジー”が生まれます。

例えば「自分は何故反応的(感情的)になってしまうのか?」「反応的にならないためには何をすれば良いのか?」と言ったテーマでメモ書きをすると、反応的にならなくなります!本当です!!

私が紹介するよりも、著者である赤羽さんが解説をしてくださっていますので、原文のまま投稿させていただきます。

長文になりますが、人生に「7つの習慣」を取り入れてみたい方は勿論、仕事のこと、人間関係、悩んでいること・・・等々すべてがクリアになります。

赤羽さんの解説だけでも十分に理解出来ますが、ご興味のある方は是非とも「0秒思考」を購入していただき、メモ書きを”毎日”行うことで、劇的な変化が実感できますよ!

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【「メモ書き」は頭をほぐす柔軟対応】

メモ書きは、元々は私がマッキンゼーに入社した際、インタビューの仕方、分析のやり方、チームマネジメント等で役立つアドバイスを先輩から多数いただき、それを漏らさず書き留めよう、書き留めたうえでしっかり理解し自分の物としよう、というプロセスから生まれた。

「メモ書き」は、こわばった頭をほぐす格好の柔軟体操であり、頭を鍛える手軽な練習方法だ。頭に浮かぶ疑問、アイデアを即座に書き留めることで、頭がどんどん動くようになり、気持ちも整理されるようになる。自意識にとらわれ悩むことがなくなっていく。「メモ書き」により、誰でも、この境地にかなり早く到達できる。自分でも驚くほど頭の回転が速くなる。

【1ページ1分、1日10ページが原則】

具体的には、A4用紙を横置きにし、1件1ページで、1ページに4~6行、各行20~30字、1ページを1分以内、毎日10ページ書く。したがって、毎日10分だけメモを書く。

こんな単純なものでいいのか、と思われるかもしれないが、簡単で気軽にできるところがポイントだ。

【各行20~30字書くのがオススメ】

各行は短すぎると具体性が不足し、頭の中のもやもやを言語化する練習にならないので、2030字で書くことをお勧めしているそのくらいあれば、ある程度十分な内容になる。

1~2行しか出てこない人もいるが、心配はいらない。すぐ書けるようになるので、少しだけ頑張ってほしい。私がメモ書きを教える際には、最初は時計を見ながら1分がどのくらいの長さなのか、どのくらい急がないといけないのか理解してもらう。そうすると10ページも書かないうちに、1ページ1分以内に書けるようになるので驚かれる。文字量そのものが増えていく。

【「メモ書き」のフォーマットが効果的なわけ】

本文を4~6行書く、と言うのには理由がある。思いついたタイトルに対して頭に浮かぶことを書き出すと、だいたいは4行以上になる。3行で終わることは滅多にない。日本語では三段論法ではなく起承転結がしっくりくるので、どうしても4行目が欲しくなるのかもしれないと勝手に考えている。

では、6行までと言うのはなぜか。それは、頭の中を常に整理しておくためだ。だらだらと書き続けると、大事なことも大事でないことも書き連ねてしまう。レベルの違うこともどんどん書いていってしまう。だから、もっと書きたくても、最大でも6行までにすることをお勧めしている

【タイトルの書き方】

タイトル(=メモに書くテーマ)は、何でもよい。頭に浮かんだまま躊躇せずに書く。たとえば、こんな感じになる。

〈仕事に関するタイトル〉
・どうすれば仕事のスピードを上げられるか?
・仕事がうまくできる時、できない時
・どういう時、仕事が中断してしまうのか?
・どうやって企画書を素早くまとめるか?
・今日明日で仕上げてしまうこと
・来週の会議に向けた準備

このように、頭に浮かぶ言葉そのものをタイトルにする。むずかしく考えることは何もない。むずかしく考えてはいけない。人に見せるものでもないので、頭に浮かんだフレーズをそのままA4用紙の左上にさっと書いてしまう。

【3週間から1カ月でアウトプットが止まらなくなる】

メモ書きを3週間から1カ月続けると、頭にどんどん言葉が浮かぶようになる。メモに書くよりも早く、言葉が湧いてくる。1カ月前にはもやもやとしていたものが、言葉が明確に浮かび、アイデアが続々と出てくるようになる頭の速さに手の動きがついていけず、もどかしく思いながらアウトプットし続けることになる。

さらに数カ月続けると、瞬間的に全体像が見えるようになり、「ゼロ秒思考」に近づいていく。ものによっては、瞬間的に問題点が見え、課題が整理でき、答えが見えてくるこの変化には、性別、年齢、経験を問わない。

【メモ書きは遠慮せずにストレートに書く】

思いついたこと、気になること、疑問点、次にやるべきこと、自分の成長課題、腹が立って許せないことなど、頭に浮かんだことは何でも書く。頭に浮かんだそのまま、フレーズを書き留める。

人に見せるものではないので、タイトルでも本文でも、嫌いな人の名前もぼかさずそのまま書く。すべて具体的に書けば書くほど、焦点がぶれずに書ける。遠慮は禁物だ。ストレートに書くことで、ゴミを部屋の外に掃き出すようにすっきりする。心の中を整理整頓し、自分が何を悩んでいるのかはっきり見すえることで、悩みも大幅に減る

【心中の汚泥が外へと出て行く】

 嫌なこと、気になること、腹が立つがどうしたらいいかわからないことは、我々をとても苦しめる最悪だった光景が浮かんでは消え、消えては浮かぶ。ネガティブなことであればあるほど、そういうことを考える自分が嫌で考えないように努力する。努力しても嫌なものは嫌なので、またふとした瞬間に浮かんでくる。消しゴムで消してしまいたい。でも、頭の中を消去することはこれまではできなかった(本当にひどい状況に関して、我々の脳は記憶を消してしまうことがある。ただ、本当に消えることはなく深い傷が残るので、トラウマとして折にふれ我々の行動を束縛する)。

ところが、A4用紙に1件1ページで、しかも1分でその嫌なことを書き出していくと、そのたびに消しゴムで本当に消していくように、心の傷が少しずつ改善していく。心の悩み・痛みが減っていく。心の中の汚泥が外に出ていく感じだ

【愚痴を言うよりも紙に書く方がスッキリする】

考えてはいけないと思いつつどうしても考えてしまうことに対し、逆にはっきりと嫌な相手の名前も含めて目の前の紙に書き付けることで、不思議なほど自分の気持ちがおさまっていく。友達に3時間愚痴を言うよりも効果がある

なぜなら、相手の名前とともに、何が嫌なのか、どうひどいのか、相手がどれほど悪者なのか、どうして自分は反論できなかったのか、どうやって見返してやるのか、目の前の紙に具体的に書くことで、自分の気持ちをしっかりと見つめることができるからだ。それによって、ただ話しているのと違って整理ができ、堂々巡りがなくなり、気持ちの整理が早まるからだ書かなければ10回でも繰り返していた相手の嫌な点、絶対許せない点を紙の上で確定させ、前に進むことができる。

一番の親友にも言えない、心の奥のどす黒い部分も、一人っきりで目の前の紙になら書き出すことができる。「あなたって、なんて人なの⁉」と思われる心配がないからだ。自分の気持ちに思いっきり正直になれる。

【たった1時間で自分を客観視できるようになる】

メモに全部ぶちまけた後、それらのメモを見ながらさらに思い浮かぶこと、やっぱりどうしても許せないこと、そいつの最悪で一番嫌なところ、などを新たにメモを書いていく。腹が本当に立った時は、いつまでも書き続ければよい。何百ページでも。

やってみるとわかるが、実はその必要がない。多分20~30ページも書けば、もうあまり書けないことに気づく。気づく頃には、自分の気持ちと状況をある程度客観視できるようになり、かなり落ち着いてくる

そうなると、自分のどこが悪かったのか気づき始めたり、これからどうすべきか少しだが前向きな気持ちを持ち始めたりする。ここまで、1ページ1分で書いていれば30分程度だ。どんなに時間をかけても1時間もすると、ずいぶん違う気持ちになれる

【遠慮なく書けるA4用紙の裏紙がベスト】

メモを書く際は、A4用紙の裏紙がベストだ不要な資料の裏の白い面をメモ用紙として使う。使用済みの紙だと、メモをどんどん書いても気兼ねしない。遠慮なく書き進むことができる両面真っ白な紙に4~6行書いてみるとわかるが、1ページにたったそれだけの量で毎日10~20ページ書き続けることに多分気が引けてくる。裏紙であればまったく気にならない。

【ノートは整理ができないのでNG】

ノートを使って整理している方が多いと思われるが、私はあまりお勧めしていない。自分自身、最初はノートに書いていた。ところが、思いついたこと、気になることを書き続けると、すぐ1冊が終わってしまう。どんどん書くので、あっという間に20冊くらいになった。

何より問題は、思いついたことを書くのはいいが、整理がまったくできないことだ。時系列に書きためていくだけなので、似たようなことを数日か数週間おいて書いた場合、整理のしようがない。

【日記帳だと頭と気持ちが自由になれない】

日記帳も同様の理由でお勧めできない。まず、ノートと同様に整理ができない。さらに、日記帳の性格から、すべて時系列に書くことになる。時系列に書くと、「あの時あんな嫌なことがあった」とむしろ悪い記憶を日付にひもづけるせいか、忘れにくくなる。過去を反省することは重要だが、日記帳という形で過去を固定していくやり方は、頭と気持ちを自由にする「メモ書き」の発想とはどうも馴染まない。

【言葉をダイナミックに吐き出すのがポイント】

頭の中の発想の広がりやもやもや感は、つらつらと日記に書くよりも、1件1ページでA4用紙に書きだしていくほうが整理しやすい。記録というよりは、ダイナミックに頭の外にはき出していく感じ、書き出していく感じだ

日記帳をお勧めできない理由がさらに三つある。一つは、A4用紙などに比べてはるかに高価なことだ。二つ目には、閉じられているので、気軽に書き散らすことがしづらいことだ。そして、思いついたことをすぐ書き留めるようにすると、おそらく2週間くらいで1冊使い終えてしまい、日記帳そのものの整理がつかなくなる。どこに何を書いたか到底わからない。

【デジタル端末では文字頼りになってしまう】

多くの方がパソコンを使い、ワード、パワーポイント、エクセル、キーノートなどにメモを取っておられると思う。ただ、思いついた時に素早くメモを書く、さっと図を描く、並べて整理する、フォルダに分けて他のA4資料等と整理するといったことを実現するには、今のパソコンではむずかしい。そもそも、パソコンをまず立ち上げないと書くことができない。その間に頭に浮かんだ内容が飛んでしまう。

ブラインドタッチのできるパソコンのほうが手書きよりずっと早い、という方がおられる。文字だけなら確かにそういう面があるが、ちょっとした図を描こうとすると、まったくにっちもさっちもいかなくなってしまう。10秒でかけるポンチ絵に5分も10分もかかってしまい、頭の回転が止まってしまう。

結果として、パソコンの場合は文字で書けることしか考えなくなる点も問題だ図を描くほうがはるかにてっとり早いことも、すべて文字表現だけで済まそうとすることになる。文字で表現できないことは自然に端折ってしまう

スマートフォン、タブレットでも同様だ。2×2のフレームワークなどをさっと描くことができないし、そもそも1分で4~6行、合計で150字も書くことはほぼ不可能だ。メモを並び替えて考えを深めることも当然できない。

【各行をタイトルにして芋づる式で書く”深堀り”】

メモによっては、1ページに書いた46行それぞれをタイトルとして、さらに46ページのメモを書くと考えが非常に深まり、整理される内容が一段も二段も濃くなって、いっそうすっきりする。

紙はたくさん使うが、書くたびに頭が整理されていくのでお勧めだ。驚くほど頭が速く回転し出すことに気づかれるだろう。深掘りしている間に新しいことを次々に思いついていく。

こうなると、紙を無駄にしている気持ちはどこかに飛んでいく。いろいろなことが見え、新たな発見が相次ぎ、何もかも楽しくなっていく

一つにタイトル(=テーマ)を深掘りすると、あっと言う間にむずかしい問題が小分けにされ、分解して整理でき、同時に全体像が頭に入るという大きなメリットが期待できるのだ。

【視野を広げるために多面的に書く】

深掘りに加え、一つの重要なテーマに対しては、1ページだけではなくいろいろな角度から多くのページを書くと、視野が大きく広がるのでお勧めしている頭がよりよく整理され、感情的な内容もかなり冷静になって判断できるようになる。

【徹底的に書くことで、心の動きが見えてくる】

たとえば、

私はどうしてすぐやる気がなくなってしまうのだろうか
―いつもこうしようと決めてもすぐ挫折してしまう
―10代の頃はこういうことはなかったのに、いつから変わってしまったのか
―本はいつも読めるし、挫折したことがない
―そろそろ、決めたことは継続できるようにならないと。このままではまずい

というメモを書いたとすると、その後、次のようなタイトルのメモをどんどん書くやり方だ。

・私はどういう時、やる気が続くのか?
・どういう時、特にやる気が続かないのか?
・どういうことであれば、やる気が続くのか?
・いつもやる気がある人はどうやって維持しているのか?
・やる気のある人はどうやってネガティブな気分に対処しているのか?
・そういう人は挫折することがないのだろうか?
・やる気がある人のやり方をまねできないか?
・やる気って、そもそもなんなのか?我慢することなのか?
・楽しいこと、やりがいを感じることだけやるのではだめなのか?

そうすると、それらのメモを書き終える10分ほど後には、頭がかなりすっきりする。自分がどういう時にはやる気があり、継続できるのか、どういう時、挫折しがちなのか、自分の心の動きが少し見えてくる。

【調子が良ければ1日10ページ以上書くべし】

メモは深掘りにせよ、多面的な書き方にせよ、調子が出た時は、110ページに制限することなく、どんどん書き続けるのがよい

特に嫌なことがあった時、どうしても理解できない時、理不尽な思いに腹が煮えくりかえる時、意気消沈している時には、深掘りにしろ、多面的な書き方にしろ、20分くらいメモにはき出していくと、とてもすっきりする。納得するまで書き続ければよい

議論の余地なく相手が理不尽だと思っても、メモを書いていくうちに、もう少し冷静に考えることができるようになる。相手の立場、相手の行動の理由が少しでも見えてくるかもしれない。

相手への期待が高く、それを裏切られて憤慨している場合も、なぜ期待が高かったのか、相手はそれに応えようとしたのか、応えようとしてできなかったのかが見えてくると、少し違う立場から考えられるようになる。

【書き続けると心の中の”もやもや”の正体がわかる】

頭の中がもやもやして、うまく言えないがために気分が悪い時も、そのもやもやを全部はき出し、正体が見えると、気分がずいぶん変わってくる。正体がわからないと、悪いほうへ悪いほうへ考えがちだ。

ところが正体がわかることで、最悪でもこのくらいでおさまりそうだとか、いや、なんとかなるかもしれないぞ、と前向きに考えることができるようになる。当然気持ちもおさまっていく。1ページ1分で書けるようになっていると、ここまでせいぜい1520分ぐらいしかかからない

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如何でしたでしょうか?

因みに人間は1日に約”6万回”もの自問自答をしているそうです!

しかし、その”9割”が1週間経っても変わっていない、解決できていない!

この”0秒思考メモ書き”を習慣化することにより、自問自答から客観⇒主観に問いがシフトしていき、どんな問題に対しても多角的に、本質を突いた思考が出来るようになります。

 

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