「7つの習慣」は人が人らしく、自分らしい人生を生きるための、そして個人にも組織にも人間関係に置いても、長期的・継続的な効果(豊かで実りある人生)が得られる「原理原則」が描かれた書籍です。
原則とは・・・①万国共通で不変なもの
②質の高い結果を生みだすもの
③私たちの内面の外側にあるもの
④私たちが理解しなくても、受け入れなくても、必ず作用するもの
⑤自明的であり、理解すれば私たちに大きな力を与えてくれるもの
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私、先日「承認ファシリテーター養成講座」と言うワークショップに参加してきました。
承認することとは、”相手が気づかない優れた能力、資質、業績、貢献、成長、可能性などについて、その事実を本人に伝え、自覚させること”とここでは定義づけされています。
ざっくりと言うと、”相手を尊重し、ありのままの相手を受け入れて、成長を促していく行為”です。
”承認すること”は関係性で言うと”横の関係”です。一方、”ほめること”は上から下と言う”縦の関係”です。
親が子供をほめることはあっても、子供が親をほめることは余り聞いたことが無いし、上司が部下をほめることはあっても、部下が上司をほめることは余り聞いたことが無いですよね?
”承認すること”はこうしたパワーバランス関係なく、相手が誰であっても尊重し、その存在や行動を認めることです。
人は誰でも大なり小なり、承認欲求を持っています。その承認欲求を満たしてあげることがモチベーションの向上にもつながり、自己肯定感も増して、相手も自分も成長し、コミュニケーションを円滑にするための潤滑油ともなります。
さて、ここでは他者を”承認すること”と、自分が”承認されたい=承認欲求”は別軸で考えなければなりません。
アドラー心理学に置いては「承認欲求は捨てなさい!」と言われています。
「承認欲求を持っていてはいけないの?」と思いますよね!?
そうではありません!「承認されることが行動の目的」になってはいけないと言うことなのです。
アドラーは”承認”と言う言葉は使っていませんが、似たようなニュアンスで”勇気づけ”と言う言葉を使っています。(アドラー心理学が”勇気の心理学”と呼ばれる所以でしょう)
「反応しない練習」著:草薙龍瞬の中でも、ブッダの教えとしてこの”承認欲”事態を否定してはいません。
但し、”承認欲”が強すぎると”嫉妬”=”(承認欲が満たされない)怒り”となって表れてくるので、”承認欲”が自分で自分を苦しめていないか?執着していないか?を考え、「苦(不快)を感じたら手放しなさい」と言っています。
”承認欲”に限らず、どんな欲求でも求めすぎる心・過剰な欲求(=貪欲)は、自分で自分を苦しくし、周りも不幸にしてしまうからです。
では、「7つの習慣」では”承認欲”について、どのように書かれているでしょうか?
実は”承認欲”そのものについては具体的に書かれてはいません!
その”承認欲”が”原則”と照らしてどうなのか?・・・「7つの習慣」では”承認欲”に限らず、すべての思い・考え・行動が”原則”と照らし合わせた場合にどうなのか?正しい原則と照らして、その中に”価値”を感じることが出来るのか?を問いかけています。ここがポイントなのです!!
さて、「ほめる・承認する・共感する」は奥が深いのでまた次回に・・・