「7つの習慣」は人が人らしく、自分らしい人生を生きるための、そして個人にも組織にも人間関係に置いても、長期的・継続的な効果(豊かで実りある人生)が得られる「原理原則」が描かれた書籍です。
原則とは・・・①万国共通で不変なもの
②質の高い結果を生みだすもの
③私たちの内面の外側にあるもの
④私たちが理解しなくても、受け入れなくても、必ず作用するもの
⑤自明的であり、理解すれば私たちに大きな力を与えてくれるもの
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社労士(おそらく他の士業でも)には社労士法というものが存在していて、その第1条-2にはこんなことが書かれています・・・「社会保険労務士は、常に品位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通して、公正な立場で、誠実にその業務を行わなければならない」
特に「品位を保持すること」「公正な立場でいること」「誠実であること」は倫理研修でも強く求められています。
辞書で調べてみると・・・
・品位=人に自然に備わっている、心の高さ。
・公正=偏りがなく正当なこと。ハッキリしていて正しいこと。
・誠実=まじめで、真心があること。
と書かれています。
これすべて“原則”なのですね!
「7つの習慣」では、何度もなんども“人格”という言葉が出て来ます。サブタイトル自体が“人格主義の回復”ですから!
コヴィー博士は言います、「人格こそすべての土台である」と。
つまり人格がなければ、どんなスキルやテクニックを持っていたとしても、その人自身の信頼は得られないし、真の成功=長期的・継続的な効果は得られないということです。
人格を磨くために大切なことは沢山ありますが、上記の品位を持つこと、公正であること、誠実であることも人格を形成する要素の一つです。
特に誠実さはもっと広義の意味で具体的に書かれております。
「7つの習慣」で書かれた誠実さとは・・・
更には第1~第3の習慣は、「誠実さの一言で表すことができる」とも。
人に関わる社労士に限らず、どんな仕事、どんな立場にいようと、自分に対しても他者に対しても”誠実であること“が人格を磨き上げていくのですね。
幸いなことに私の知る社労士の先生方は、土台となる人格も、スキルとなる個性も“バランスよく”兼ね備えていらっしゃる方々が多いです。
ところが、なかには目先の報酬に目がくらんで不法行為に加担する、あるいはリードしてしまう社労士が存在しているのも事実です。
人格という土台がしっかりと形成されていない“人として未熟な状態”の方々です。これは、社労士に限ったことではなくて、どの業界にもいると思います。
運転技術があまり無いのに、無謀な運転をする人と似ています。
人格を磨くためには、日頃から自分の言動や思考を俯瞰して見てみること、その価値観が原則から外れていないか自己対話してみることといった、実践=練習が必要です。
常に自分の心に問いかけてみてください。
「これをすることは原則に照らして正しいことなの?」
意志の力で行動に移す前に、自覚⇒想像⇒良心への問いかけを何度もなんども繰り返すことで、無意識の行動を意識化し、正しい行いをする考え方の癖が身についてきます。