230318「正義中毒と7つの習慣(正義中毒から抜け出す思考法)」-最終回

児玉伸也のブログ

「7つの習慣」は人が人らしく、自分らしい人生を生きるための、そして個人にも組織にも人間関係に置いても、長期的・継続的な効果(豊かで実りある人生)が得られる「原理原則」が描かれた書籍です。

原則とは・・・①万国共通で不変なもの
       ②質の高い結果を生みだすもの
       ③私たちの内面の外側にあるもの
       ④私たちが理解しなくても、受け入れなくても、必ず作用するもの
       ⑤自明的であり、理解すれば私たちに大きな力を与えてくれるもの

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いよいよ今回で最後となります「正義中毒」から抜け出すための最終的な方法とは?

大切なワードがたくさん散りばめられているので、書籍「正義中毒」からの引用が多くなります。

「正義中毒から解放される最終的な方法は、あらゆる対立軸から抜け出し、何事も並列で処理することではないかと思います・・・そのポイントを言葉にするとすれば、ああでもなく、こうでもなくという感覚を受け止め、できるだけ多くの人との間で共有し、互いを包み込んでいくことではないかと思います」

⇒まさにシナジーを創り出すための準備である第1~第5の習慣を実践することが書かれています。

対立軸を選択するのも、対立軸から抜け出すのも人間だからできることです。自覚・想像・良心・意志の力を使い、終わりを思い描くことで。

様々な意見や考えがあり、その違いを尊重し、まず相手の理解に徹すること、そして自分の意見もハッキリと主張する勇気を持つことで、A案、B案も含蓄したさらに大きな“第3の案=シナジー”が創り出せます。

否定や攻撃からはなにも生まれないどころか、Lose-Loseという最悪のパラダイムが待ち受けています。

「7つの習慣」を学んでいる私たちは、まずは自分の内面でシナジーを起こすこと・・・「問題は自分の外側にあるのではなく、自分の内面にあるのだ」を強く自覚しなくてはなりません。

「それぞれに視点や知見があり、意見が生まれて議論が生じます。それ自体は健全なことです。しかしここで正義中毒にかかってしまうと、どちらかが参ったと根を上げるまで死力を尽くして相手を攻撃し続けることになります」

⇒これは議論では無くて戦争状態。いかにバカバカしく愚かなことか、私たちは知っています。

対立した(異なる)意見があるからこそ、シナジーは生まれます。

「あいつはバカだ、あいつはおかしい、と感じるその“あいつ”のなかにも、人格や感情、思考が必ず存在します。自分とは違うその何かを、すぐに拒絶してしまうのではなく、まずはいったん受け止める、包み込んでみる。相手の発信した内容を評価し否定する前に、まず、なぜ相手はそう発信したのか、そこから新しい知見が得られないかを考えてみる。そうすることで、新しい、ポジティブな何かが得られるかもしれません」

まず理解に徹し、そして理解されるという第5の習慣を実践すること。相手の話しを評価したり、詮索したり、自分に都合のいいように勝手な解釈をしたり、アドバイスをしたりといった“自叙伝的反応”をせずに、素直に聴く姿勢。

他者から学び、決意し、実行し、成長の螺旋階段を登り続けることによって、さらに大きなシナジーを創り出す姿勢。

全11回に渡り、「我こそが正義だ」と「正義中毒」に罹患した人々の脳の傾向や、自分が「正義中毒」に陥らないための方法や考え方を、中野信子さんの著書「正義中毒」と「7つの習慣」を絡めながら投稿してきましたが、「正義中毒」に陥らないために、最後に「7つの習慣」より引用させていただきます。

「問題は自分の外にあると考えるならば、その考えこそが問題である」p106
「自分の身の上を他者や周りの状況のせいにするほうがはるかに簡単である。しかし私たちは自分の行動に責任がある。前に述べたように、責任とは、反応を選べる能力である。自分の人生をコントロールし、“ある”ことに、自分のあり方に意識を向け、働きかけることで、周りの状況に強い影響を与えられるのである」p107
「Win-Winの根本には、全員が満足できる方法は十分にあるという考え方がある。誰かが勝者になったからといって、そのために他者が犠牲になって敗者になる必要などない、全員が勝者になれると考えるのである・・・どちらも勝者になれなければ、結局はどちらも負けなのである。だから、相互依存の現実社会の中で採れる案はWin-Winだけなのである」p289・299
「人と人のコミュニケーションの習慣を本当の意味で身につけたいなら、テクニックだけではだめなのだ。相手が心を開き信頼してくれるような人格を土台にして、相手に共感して話を聴くスキルを積み上げていかなくてはならない。心と心の交流を始めるために、まずは信頼口座を開き、そこにたっぷりと預け入れをしなければならないのである」p342
「創造のプロセスを歩みだすときは、とてつもない不安を感じるものだ。これから何が起こるのか、どこに行き着くのか、まったく見当がつかず、しかもどんな危険や試練が待ち受けているのかもわからないからだ。冒険心、発見しようとする精神、創造しようとする精神を持ち、一歩を踏み出すには、確固とした内面の安定性が必要となる」p383

如何でしたでしょうか?どこのページを開いても「正義中毒」に陥らないための原則がたくさん描かれています。

原則を中心に生きていれば、相手を攻撃することの愚かさが理解でき、自分の人格を磨くことによって、インサイドアウトのアプローチができる。

そうした努力を積み重ねていけば、違いを、相手を尊重できるようになり、周囲にも大きな影響を与えることができるような大きな第3の案=シナジーを創り出すことができるようになる。

今回も落ちは「7つの習慣」ということになってしまいましたが(笑)

何度読んでも、何十回読んでも・・・やはり、「7つの習慣」は凄いです!人生のすべての答えがここにある。

これからも「7つの習慣」の理解をさらに進められるように、親和性の高い書籍をご紹介して参ります。

(連続投稿395日目)