「7つの習慣」は人が人らしく、自分らしい人生を生きるための、そして個人にも組織にも人間関係に置いても、長期的・継続的な効果(豊かで実りある人生)が得られる「原理原則」が描かれた書籍です。
原則とは・・・①万国共通で不変なもの
②質の高い結果を生みだすもの
③私たちの内面の外側にあるもの
④私たちが理解しなくても、受け入れなくても、必ず作用するもの
⑤自明的であり、理解すれば私たちに大きな力を与えてくれるもの
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前回に引き続き、「正義中毒」に陥らないための考えを「7つの習慣」をヒントに紐解いて参ります。
中野信子さん曰く、日本人が個人の意志よりも集団の目的を優先する背景の一つとして挙げていることが、日本が歴史的に見て自然災害多発国家だということです。単なる島国だからでは理由が見つからない。
つまり、自然災害から生き延びるためには、個人よりも集団の方が生き延びやすかった。それが集団の中で生きることを”(最良ではなくて)良”としてきたのではないかと。
そうした集団優先主義の負の側面として、
またある研究結果から、見ず知らずの人にどれだけ親切にできるかというエビデンスを見ても、日本人はよそ者を信用しない・・・つまり、集団の外にいる人間に対しては排除の方向に向かう傾向が高いことが示されています。
優秀な人間が日本ではなくて、海外に出て行ってしまう理由もこの辺に答えがありそうです。
このことを書籍の中では、「学校教育に置いては、”破壊的な天才児”よりも”従順な優等生”が優遇される」と。
確かに、クラスという集団を崩壊させるような問題行動を取ること、学校の秩序を守るという意味に置いては、突出した天才児と言えども特別扱いはせずに、注意・指導の対象となります。
しかし、こうした突出した天才児をフォローする仕組みが日本にはないことが、大きな損失になりかねないと警鐘を鳴らしております。
こうした問題は、子どもに限ったことではなくて、優秀な女性に関しても同様な排除の力が働く結果、優秀な女性は企業に置いても、政治の世界に置いても、様々な分野で突出できない。
そうした力のある女性は、国内では”生きづらさ”を感じながら、”日本人(異性からも同性からも)の求めている型”にはめられた女性としての人生を歩むことを余儀なくされる。
だから自分の才能を正当に評価してもらえる、女性というだけで「あるべき姿」を強要される日本から海外に出て行くしか、実力が発揮できないのですと。
「7つの習慣」に置いては、違いを尊重する、人を一人の人間として尊重する、自立した人間同士が力を合わせることによってシナジーを創り出すといった原則が描かれていますが、縦型・統制型・ピラミッド型の”封建的集団”がシナジーを創り出すことは無理です。
例えその集団に革新的なリーダーが表れたとしても、今度はそのリーダーが標的にされつぶされてしまう。
それほど集団の圧力=同調圧力は強力だということです。
だからなのか、「7つの習慣は日本には合わないよ」とおっしゃる経営者がいらっしゃいます。
それ以前にその方の価値観のアップデートができていないことこそが大問題であると思うのですが💦
硬直化した企業からは、革新的なアイデアや斬新的な創意工夫といった産業構造の変化にともなう”創造的破壊”は生まれてこないのでしょうね。
「正義中毒」まだまだ闇が深いです・・・続く。