第297/365回:「Win-Win 実行協定-1」

児玉伸也のブログ

「7つの習慣」は人が人らしく、自分らしい人生を生きるための、そして個人にも組織にも人間関係に置いても、長期的・継続的な効果(豊かで実りある人生)が得られる「原理原則」が描かれた書籍です。

原則とは・・・①万国共通で不変なもの
       ②質の高い結果を生みだすもの
       ③私たちの内面の外側にあるもの
       ④私たちが理解しなくても、受け入れなくても、必ず作用するもの
       ⑤自明的であり、理解すれば私たちに大きな力を与えてくれるもの

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Win-winにいたる次のステップは、”win-win実行協定”を結ぶです!

Win-win実行協定とは、業務契約書や合意書などのようなものです。

このwin-win実行協定の中身は、実は第3の習慣である「最優先事項を優先する」ために、相手に任せる=“デリゲーション”のための、5つの要素と同じです。

再度、確認していきましょう!

“デリゲーション(=人に任せる)”には、“使いっ走りのデリゲーション”“全面的デリゲーション”がありました。

Win-winに至るための“デリゲーション”は当然に“全面的デリゲーション”となり、以下の5つを協定し、書面で締結します。

①望む成果・・・お互いに達成する目標を明確にしておくこと。手段ではなくて結果についてお互いに合意し、それを達成する期限までも明確にしておく。

②ガイドライン・・・守るべき基準やルールを明確にしておく。想定される“リスク”と“してはいけないこと”を明確にすることにより、相手は任されているという“自信”と信頼されているという“感覚”を持つことができ、より大きな成果を生み出す可能性が高まる。

③リソース・・・使える人員・資金・技術などを明確にしておく。

④アカウンタビリティー・・・成果を評価する基準・進捗報告を求める期間・評価を行う時期を明確にしておく。

⑤評価の結果・・・達成できたとき、達成できなかったときの結果に対して、良いことも悪いことも具体的に決めておく。評価に対する結果は基本的に4種類ある。

・金銭的結果:達成できたときの、あるいは達成できなかったときの昇給・減給・特別手当などの金銭の結果。

・心理的結果:相手に対する評価・承認・尊重・信頼などがどの程度高まるのか?下がるのか?

・機会の結果:研修などのカリキュラムへの参加権や権限・その他の恩恵などの機会を得るのか?失うのか?

・責任の結果:職務範囲の拡大や縮小、権限の拡大や縮小など。

「信頼ほど人にやる気を起こさせるものはない。信頼されていると思えば、人は自分の最高の力を発揮する。だが、それには時間と忍耐がいる。信頼に応えられるレベルまで能力を引き上げる訓練も必要だ」完訳版 p243

このように事前に“win-win実行協定”を締結することによって、上司がいちいち細かな指示を出し目を光らせなくても(アウトサイドインではなく)、仕事を任せられた人間は自分で自分を管理し、主体的(インサイドアウトで)に行動することができるようになります。

他にも“win-win実行協定”を締結することで、自分にも任せられた相手にもwin-winとなれる沢山の機会が出てきます!続きは次回に・・・